INFPは自由な発想を得意とする一方、組織のルールや制限に窮屈さを感じやすく、「会社勤めが向いていないのでは」と感じる人も少なくありません。この記事では、INFPが起業家として活かせる強みと、つまずきやすい弱点を整理します。自分の仕事の方向性に迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

最初に

INFPは自由を好む気質を持っています。この傾向が、起業家としての道に彼らを導くことがあります。

普段は物静かなINFPですが、自分のビジネスの方向性が定まった途端、驚くほど多くのことを成し遂げられる場合があります。

ビジョンについて

INFPは副機能として外向直観(Ne)を活用します。この機能は人生をさまざまな角度から探索し、情報を集めるように働きます。

そのため、人の行動やアクシデントが起きるパターンを理解しようとする傾向があります。その結果、他の人には見えない視点から、人生や未来についての画期的なアイデアが生まれることもあります。

こうした独自の視点は、事業のビジョンを形づくるのに役立ちます。INFPは相手の立場に立って考えることが得意で、その要求を満たすものを作り出せる場合があります。この側面は、人を手助けしたりビジネスへの情熱を喚起したりすることにつながりやすいです。

一方でINFPは、自分のビジョンを他人と共有するのを苦手に感じる傾向があります。

やや秘密主義的な面があり、自分の考えや感情をあまり表に出さないためです。心の中にあるビジョンを人に話してしまうと、自分が空っぽになったような気分になるという声もあります。

一番信頼できるごく少数の人にだけビジョンを打ち明け、それ以外の人には込み入った話をしない傾向も見られます。その結果、自分の考えを潜在的な顧客やビジネスの協力者に伝える機会が減り、不利に働く場合が少なくありません。

感情的な強みや弱点

INFPは、自分が興味を持てる商品やビジネスに情熱を注げるかどうかを重視する傾向があります。

これはINFPにとって特に重要なポイントです。仕事に深い情熱を持てないと、自分の内面の信念との間で葛藤が生まれやすく、モチベーションが大きく下がり、最悪の場合は仕事が手につかなくなることもあります。

INFPは主機能である内向感情(Fi)で世界を判断し、何を信じ何を選ぶかを決めています。そのため、根本の部分で納得できないことがあると、ガソリンの切れた車のように動けなくなってしまいがちです。

お金を稼ぐこと自体を目的にするより、自分の心の中にある大切な何かを追求できるビジネスに目を向けたほうが、INFPには合っているといえるでしょう。

仕事での強み

INFPは、他のタイプに比べて批判や非難に弱さを感じやすい傾向があります。

批判や非難は、ビジネスを行ううえで避けて通れないものです。それでもINFPは批判を個人的なものとして受け止めやすく、表情には出さなくても、その真意を深く考え込んで傷ついてしまうことがあります。

改善すべき点は改善し、そうでないもの(単なる誹謗中傷)には毅然とした態度で向き合えるようになると、INFPはビジネスを続ける上で気持ちがかなり楽になるはずです。

また、INFPは一緒に仕事をするうえで、やや気難しい面が出ることもあります。

自分の内側をなかなかさらけ出さず、相手を信頼するまでに時間がかかりやすいためです。

そのため孤立しているように見られることもありますが、相互理解の不足は時間が経つにつれて自然と解消されていくことが多いです。

INFPは周囲をよく観察し、理解しようとする姿勢を持っているため、この点は業務を良い方向へ導く力にもなります。

ネットワークを構築する

INFPには、一人で過ごす時間が欠かせません。

しかし起業家ともなれば、そうも言っていられない場面が出てきます。INFPは走り続けた結果、自分を労わることを忘れ、力尽きてしまうこともあります。

そうなると、目に見えて元気がなくなったり、体調が悪そうに見えたりすることもあります。他のタイプ以上に、ビジネスの人脈作りと自分の心のバランスを意識して取る必要があるでしょう。

これは長期的にビジネスを続けていくうえで、欠かせない要素です。

システム作り

INFPは、構造やルール、制限といったものをあまり好まない傾向にあります。

これは、自分のビジネスに体系立ったシステムを作ることが苦手なタイプであることを意味します。

INFPは革新や新しさ、自由を求める気持ちが強く、ルールは自然に生まれてくるものを好み、慣例的・伝統的なやり方にはあまり関心を示さない傾向があります。

そのぶん、現実離れしたシステムを作ってしまう面もあるため、現実的で効率的な仕組み作りを手伝ってくれる存在がいて、そのうえで改善を重ねていくやり方が合っているといえるでしょう。

結論

INFPは自分がやっている仕事を信じ、興味を持ち続けられる分野であれば、そこに没頭して成功に近づける場合があります。知的好奇心が満たされ続ける仕事や、頭を使う仕事を好む人が多い印象です。

しかし、仕事の方向性が自分に合っていないと感じるとき、生活の満足度が著しく下がり、他の仕事に目移りしやすくなる面もあります。

率直に言うと、多忙を極めるタイプの起業家はINFPにはあまり向いていないかもしれません。ひっそりと自分の仕事に没頭できる環境で働くほうが、適性に合い、幸福感を得やすいのではないかと考えられます。目まぐるしく状況が変わる環境に置かれ続けると、INFPは強いストレスを感じ、本来の力を発揮しにくくなる点も考慮すべきでしょう。

INFPはアイデアを思いつく力はあっても、それを現実化する実務能力にはやや乏しい傾向があり、マルチタスクをこなす一般的な起業家としての適性は高くない場合が多いといえます。自由を大切にするINFPは、会社勤めという枠組みそのものを窮屈に感じやすい傾向もあります。

もっとも最近では、個人メディアが収益につながるようになり、新しい形の起業家というポジションが確立されつつあります。自分一人で完結でき、少しずつ改善を加えていけるようなビジネス形態です。

INFPには、こうした形の起業家としてのあり方のほうが適性に合っている可能性が高いといえるでしょう。ある程度自由に働け、周囲に縛られない状況のほうが、本来の能力を発揮しやすいためです。

ちなみに、大企業をぐいぐい引っ張っていく社長タイプには、ENTJやESTJが多いとされています。自分の指向性がどのタイプに近いか気になる方は、Mirai性格診断で確認してみるのもよいでしょう。

FAQ

INFPは会社勤めが向いていないのでしょうか?

会社勤めそのものが向いていないというより、規則や慣例に強く縛られる環境ではストレスを感じやすい傾向があります。自分のビジョンや価値観に共感できる職場であれば、会社員としても力を発揮しやすいという見方もできます。

INFPは起業家に向いていますか?

独自の視点でビジョンを描く力には強みがありますが、日々のマルチタスクや体系立った管理業務はやや苦手な傾向があります。個人メディアなど、一人で完結できる小規模なビジネス形態のほうが、適性が発揮されやすいと考えられます。

INFPが力を発揮しやすい働き方はどのようなものですか?

ある程度自由に動け、周囲に細かく管理されない環境で能力を発揮しやすい傾向があります。信頼できる少数の人と深く関わりながら、自分の内側にある情熱を追求できる仕事が向いているといえるでしょう。

この記事は2019〜2020年に個人サイト『予月のMBTI研究所』で公開された原稿をもとに、読みやすさの整形と現在の編集方針にあわせた注記の追加を行って再掲載しています。本文で触れる強みや弱みはあくまで傾向であり、すべてのINFPに当てはまるものではありません。