アニメ『呪術廻戦』で映像化されているのは、第2期までと劇場版0です(2026年10月現在)。この記事は「懐玉・玉折」と劇場版0の範囲でネタバレがあります。

先に書いておくと、五条悟も夏油傑も、作品側がMBTIを公表しているわけではありません。以下はすべて、映像で確認できる行動からの考察です。

数年前、放送2話までの印象で、あるキャラを「こういう人間だ」と書き切った記事を出したことがあります。最終話で過去編が入り、行動の理由が真逆だと分かって、訂正記事を書く羽目になりました。それ以来、序盤の言動だけでは判定しないと決めています。この二人も同じ扱いで読みます。

結論の前に、どこまでが根拠にできるのか

二人を語るときに一番手前にある根拠は、第2期の「懐玉・玉折」です。2023年7月6日から8月3日まで、全5話で放送されました(アニメ!アニメ!)。第2期の1話目は通算第25話にあたります。

もうひとつが劇場版0です。2021年12月24日公開で、夏油傑は「百鬼夜行」を画策する呪詛師として登場します(電撃オンライン)。

ここで線を引きます。通算27話にあたる第3話「懐玉-参-」と、通算29話にあたる第5話「玉折」は話数を確認できました。それ以外の細かい台詞や、原作とのズレまでは、今回の確認では裏取りできていません。確認できなかった部分は、結論に入れていません。

何話の何分、と場面を指したくなる箇所は多いのですが、ここでは話数を明示できる範囲だけで組み立てます。

五条悟はENTP寄りに読める、という仮説

五条について、映像から確実に言えるのは次の点です。劇場版0では、乙骨憂太を呪術高専へ導く立場にいます。つまり、他人の可能性を見て、環境ごと動かす人です。

この動きは、外向直観(Ne)が前に出るタイプの傾向と合います。目の前の相手から「この人はこう伸びる」という可能性を拾い、そこへ道を作る動きです。

一方で、五条は自分の判断軸に強い確信を持っています。人の気持ちより、「正しい筋」を自分の内側で決めて動くように見える。これは内向思考(Ti)の傾向として読めます。

合わせると、Ne-Ti、つまりENTPの傾向です。断定はできないですけど、傾向としては、というのがここまでです。

ESTP説が出る理由

五条は戦闘で圧倒的な身体感覚の強さを見せます。そのため、感覚(Se)が主機能のESTPと読む人もいます。こちらも成り立ちます。

見分けるなら、戦闘そのものより、戦っていないときの動きを見ます。教育や制度の話をしているとき、彼は「今この瞬間」より「先の構造」を口にしているか。そこがNe寄りを支える材料になります。

ここは解釈が割れます。どちらか一方に決めず、両方の読みが可能だと置いておきます。

夏油傑はINFJ寄りに読める、という仮説

夏油は劇場版0で、百鬼夜行を画策する最悪の呪詛師として登場します。この行動には、短期の感情で動いている気配がありません。長い時間をかけて準備された計画に見えます。

数年単位で一つの理念に向かう動きは、内向直観(Ni)の傾向とよく重なります。そして、その理念が「人々の側に立つ」「誰かを守る」という価値の言葉で語られる点は、外向感情(Fe)の補助と読めます。

Ni-Fe、つまりINFJの傾向です。同じ内向直観でも、INTJなら理念を合理性や効率の言葉で語りがちです。夏油の場合は「誰のための世界か」という言葉が前に出ます。ここが分かれ目になります。

この読みの弱点

夏油が「なぜその理念に至ったのか」は、第5話「玉折」の前後の変化から読まれることが多いです。ただ、その過程を何話のどの台詞で語るかで、解釈が変わります。

原作とアニメで描写に差が出る部分でもあります。その差は今回確認し切れていないので、動機の深掘りは保留にします。

二人の分岐点は、第3話から第5話の流れで見える

「懐玉・玉折」は全5話で、第3話が通算27話の「懐玉-参-」、第5話が通算29話の「玉折」です(Real Sound)。同じ護衛任務を二人が経験して、その後で別々の方向へ進みます。

ここで機能の違いが出る、と読めます。

観点五条(ENTP寄り)夏油(INFJ寄り)
出来事の受け止め方自分の枠組みを組み替えて、次の動きを探す出来事を一つの理念に結びつけて意味づける
他者との関わり可能性を見て道を作る(乙骨の例)理念に共鳴する人を集める
行き着いた先高専側に残り、育てる側へ呪詛師として百鬼夜行を画策

注意してほしいのは、表の右列と中列は、映像で確認できる「結果」の部分に限っていることです。途中の心理は解釈で、そこは断定しません。

面白いのは、二人が「同じ出来事」から違う結論を出す点です。ENTPは出来事を材料にして、自分の枠組みを更新します。INFJは出来事を一本の筋にまとめ、意味を決めます。どちらが正しい、ではありません。

「同じ強さ」なのに、なぜ道が分かれたのか

最強同士という点が、二人を同じタイプに見せます。ただ、強さの種類を機能で分けると別物になります。

五条の強さは、状況に合わせて自在に動く柔軟さとして描かれます。夏油の強さは、ぶれない意志として描かれる。柔軟さと一貫性、という違いです。

柔軟さは、迷いを抱えたまま進める強みになります。一貫性は、迷いを一つに束ねる強みですが、一度束ねた結論を戻しにくくなる面もあります。

日常に置き換えると、友達グループで急な方針変更が起きたとき、すぐ別案を出す人と、「そもそもの目的は何だった」と立ち戻る人に分かれます。後者が一度「これだ」と決めると、戻れなくなることがあります。その延長線上に夏油がいる、という読みです。

ただし、これは二人を説明するための補助線です。人物の全部を説明するものではありません。

この読みを自分で検証するための手順

結論だけ渡されても検証できないので、確かめる手順を置いておきます。

  1. 該当の話数を見直し、そのセリフが「どんな状況で」出たかを確認する
  2. 単体のセリフではなく、同じ人物の複数の場面で同じ動きが出るかを見る
  3. 外見の強さではなく、意思決定の時間軸(今か、数年先か)を見る
  4. 別のタイプ(五条ならESTP、夏油ならINTJ)でも説明できる場面を探す

円盤のオーディオコメンタリーも、裏取りには役立ちます。制作側の意図と、本編から受ける印象がずれる場所を探すと、自分の読みの弱点が見つかります。

特に4番が大事です。反対側の読みで説明できる場面があるなら、その場面は根拠から外します。

よくある質問

五条悟のMBTIは公式に決まっていますか?

決まっていません。作品側がMBTIを公表している情報は、今回の確認では見つかりませんでした。この記事のタイプはすべて、映像からの考察です。

夏油傑はINTJではないのですか?

INTJ説も成り立ちます。同じNiが主機能なので、見分けは理念の語り方です。「誰のための世界か」という言葉が前に出るならINFJ寄り、効率や合理が前に出るならINTJ寄りと読めます。

アニメだけでも判断できますか?

一定の範囲までは可能です。ただ、原作とアニメで描写が違う箇所もあるため、深い動機の部分は断定を避けるのが無難です。

二人の相性はどうなりますか?

タイプの組み合わせだけで決まる話ではありません。ENTPとINFJは、補い合いやすい面がある一方、結論を出す速度で摩擦が起きやすい。傾向としてはそのくらいです。

参考文献